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役員報酬で節税する方法は?決め方と対策2026

役員報酬で節税する方法は?決め方と対策2026のイメージ写真

公開: 2026-10-17 / 更新: 2026-10-17 ・ 読了 約3分

この記事の要点

  • 役員報酬は法人税・所得税・社会保険料の合計で損得を判断する
  • 期中の増額変更は損金不算入リスクがあり期首3カ月以内の決定が原則
  • 社宅や共済など報酬以外の対策も組み合わせて検討されることが多い

役員報酬の節税は「法人と個人の税負担の合計」で考える

役員報酬を使った節税対策の結論は、報酬額を高くすれば良いわけではなく、法人税・所得税・住民税・社会保険料の合計負担が最も軽くなる水準を探すことです。会社に利益を残すか役員個人に移すかで税率構造が変わるため、業績や家族構成に応じて毎期見直す必要があります。

役員報酬と法人税・所得税の関係

役員報酬は会社にとって経費(損金)になりますが、無条件に損金算入できるわけではありません。定期同額給与や事前確定届出給与など、国税庁が定めた要件を満たさないと損金不算入になり、法人税の負担がかえって増えることがあります。

法人の実効税率はおおよそ30%前後、個人の所得税・住民税は累進課税で所得が増えるほど税率が上がり、最高で45%の所得税に住民税10%が加わります。つまり、役員報酬を増やしすぎると個人側の税率が法人税率を上回り、トータルの負担が重くなる局面が出てきます。

役員報酬を増やす場合と減らす場合の違い

項目役員報酬を増やす役員報酬を減らす(内部留保を増やす)
法人税損金が増え負担が減る利益が増え負担が増える
所得税・住民税累進課税で負担が増えやすい個人の税負担は減る
社会保険料会社・個人双方の負担が増える負担が減る
退職金への積立余地小さくなりやすい大きくなりやすい

社会保険料は報酬月額に応じて決まり、健康保険と厚生年金を合わせると会社と個人の負担合計はおおよそ報酬の30%近くに達します。役員報酬を1万円増やすと、税金だけでなく社会保険料も連動して増える点を見落とすと、想定より手取りが増えないという失敗につながります。

計算機と封筒を並べた資金計画の机
計算機と封筒を並べた資金計画の机 /イメージ画像

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役員報酬の決め方の手順

役員報酬は事業年度開始から3カ月以内に決定し、原則として期中は金額を変更できません(定期同額給与の要件)。決め方の流れは次のとおりです。

  1. 当期の売上・利益の見込みを試算する
  2. 法人に残す利益と個人へ移す報酬の配分を検討する
  3. 社会保険料と所得税・住民税のシミュレーションを行う
  4. 株主総会・取締役会で報酬額を決議し議事録を残す
  5. 期首から3カ月以内に税務署へ必要に応じて届出を行う

業績予測が外れて期中に大幅な増減益が生じても、報酬額を変更すると損金不算入のリスクがあるため、決定前の試算が特に重要です。利益予測が読みにくい創業初期の会社では、期の途中で資金繰りが厳しくなり、報酬を下げたくても下げられず苦しくなるというケースがあります。

事前確定届出給与の活用

定期同額給与だけでなく、賞与的に特定の時期にまとまった金額を支給する「事前確定届出給与」という方法もあります。事前に税務署へ届け出た金額・時期どおりに支給しないと、全額が損金不算入になる点に注意が必要です。届出書の提出期限を1日でも過ぎて賞与を支給した結果、損金算入が認められなかったというケースも見られます。

役員報酬以外に検討される節税策

役員報酬の調整だけでなく、次のような対策もあわせて検討されることが多くあります。

これらは役員報酬を抑えつつ実質的な手取りを確保する手段として組み合わせて使われますが、制度ごとに上限額や加入条件があるため、自社の状況に合うかどうかを個別に確認する必要があります。

失敗しやすいポイント

役員報酬を巡る対応で起こりやすい失敗には、次のようなものがあります。

いずれも、事前のシミュレーションと書類の整備が不十分なまま進めたことが原因になっているケースが多く見られます。

まとめ

役員報酬による節税対策は、法人税・所得税・社会保険料の合計負担を試算したうえで、期首にまとめて決定することが基本になります。期中の変更がしにくい制度である以上、業績予測と家族構成、退職金計画まで含めて検討することが欠かせません。具体的な金額設定や届出の要件については、最終的に顧問税理士や国税庁の公表情報で確認することをおすすめします。

よくある質問

Q. 役員報酬はいくらに設定するのが節税になりますか
A. 会社の利益水準や家族構成によって最適額は変わるため、一律の金額はありません。法人税・所得税・社会保険料を合わせたシミュレーションをしたうえで、顧問税理士に相談しながら決めることが望ましいです。
Q. 役員報酬は期の途中で変更できますか
A. 原則として事業年度開始から3カ月以内に決定し、期中の変更は認められていません。業績が急変した場合でも、臨時改定事由などの要件を満たさない限り変更すると損金不算入になるおそれがあります。
Q. 役員報酬を増やすと社会保険料はどのくらい増えますか
A. 健康保険と厚生年金を合わせると、会社と個人の負担合計はおおよそ報酬の30%近くになる場合があります。増額前に保険料の試算をしておくことが重要です。
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